術後~1日目アナザーストーリー~
術後翌日。
基本的にはやることがないため、床に着くばかりである。
テレビは有料のため見なかったし、スマホをいじるのみ。
医師、看護師が不定期で回診に来るのみで
それ以外はなにもやることがない。
聞こえてくるのは他の患者の話声である。
改めて病床の配置をみていただきたい。
安田
目の病気であろうおっさんは無事退院。
おめでとうございます。
佐々木
相変わらず声がでかく、佐々木のイビキに言及した唯一無二。
彼も痔の手術を同日にしている。
彼も明日退院らしい。
益田
イビキのうるさいおっさん。
看護師との会話に聞き耳たてることしか
やることがなかったため、彼の個人情報がダダ漏れである。
既に12月、3月と入院しているようだ。
私のように痔とかではなく、命に関わる病気での入院・手術をしている様子。
現在も食事は摂れておらず、点滴で生きているようだ。
実は佐々木と益田のベッドの間に洗面化粧台が置かれている。
洗面化粧台でのハミガキを終え、ふと右側を見ると、カーテンが開いておりベッドに横たわる益田がいた。
私が想像していたおっさんとは異なり、ガリガリにやせ細ったおっさんがいた。
どうみても先が長くない体型だ。
見てはいけないものを見てしまった背徳感と、病に蝕まれた人間の末路を見てしまいゾッとした。
もうイビキがどうこう思うのはやめにした。
清田
私の左隣にり清田。コイツが一番やばいのである。
名前で察した方もいるであろう。
声的に50~60代、独りごとが多い。
回診の時に医師と看護師から色々と忠告を受けている。
どうやら無断外出したらしい。
基本的に病室のあるフロア以外は看護師の付き添いがない限り
フロアの移動は禁止されており、病院の外へ出ることはもっての外である。
入れ替わり立ち替わりで医師、看護師が注意しにくる。
美人風看護師藤原さんの口調も明らかにきつい。
この日の夕方、遂に清田の愚行が明らかになる!!
次回、「清田強制退院させられる」の巻
※人名は仮名です。